BtoBデジタルマーケティングの穴場?BingのSEO対策

BtoBデジタルマーケティングの穴場?BingのSEO対策

Google、Yahoo!、Bing・・・
様々な検索エンジンがありますが、皆さんが普段業務の中で使用している検索エンジンはどれでしょうか。
今回は、Windowsに標準搭載、2022年5月には広告配信サービスも提供開始したBingにフォーカスを充てて、BtoBデジタルマーケティングにおいてどの程度重視すべきなのか解説したいと思います。

最新検索エンジンシェア

Bingの利用状況を確認するにあたり、まずはGoogle、Yahoo!、Bingの検索エンジンシェアを見てみましょう。

以下はStatCounterが提供する日本における検索エンジンシェアです。

Google、Yahoo!、Bingの検索エンジンシェア

Googleのシェアは約80%と圧倒的な結果になっており、次いでYahoo!が約12.7%、Bingが約7.7%となっています。

続いて、BtoBの購買行動プロセスでメインとなるPCアクセス(モバイル・タブレットを除いたアクセス)に絞り込んで、同様に検索エンジンシェアを見てみましょう。

Google、Yahoo!、Bingの検索エンジンシェア(PCアクセスのみ)

Googleが圧倒的にシェアを占めていることは変わらないものの、2022年2月以降、BingがYahoo!のシェアを抜いており、直近ではGoogle約75%、Bing約16%、Yahoo!約8%と、BingとYahoo!では約2倍の差が開いています。

PCでのシェアにおいてBingがYahoo!を追い抜いた要因として考えられることは、BingはWindowsに標準で組み込まれており、別の検索エンジンに変更するには少々手間がかかります。そのため、多くのユーザーがそのままBingを利用し続けている結果、Bingの方がYahoo!よりもシェアを上回ったのではないかと考えられます。

BtoBのWebサイトのアクセス実態

Webサイトの種類によって異なりますが、BtoBにおいては以下がアクセス割合の典型的なパターンです。(弊社支援実績より傾向を算出)

情報収集ユーザー向けの「情報サイト」は、移動時間等で検索活動をしているからかモバイル利用ユーザーが半数を越えていますが、コーポレートサイトは半数以上、商品サイトは約7割がPC流入となっています。

BtoBのWebサイトのアクセス実態

また、CV(フォーム入力)につながったユーザーのみ取り出すと以下のような割合が典型例になり、BtoBではモバイルで情報収集は行うものの、資料請求や問い合わせなどのアクションは、PCで行われている実態があります。

BtoBのWebサイトのアクセス実態(CV(フォーム入力)につながったユーザーのみ)

Google VS Bing の違い

前述の通り、組織行動として検索活動を行う場合は、モバイルではなくPCが利用される傾向にあるため、シェアを伸ばしているBingは無視できない存在になっています。
ここでは、圧倒的シェアNo.1のGoogleと、Bingの違いについてご説明します。

コンテンツ単体の評価を重視する傾向にある

Googleは対象コンテンツ(ページ)の評価に加え、そのコンテンツが所属しているドメインやリンクでつながっているコンテンツまで評価対象として順位を決定していますが、BingはGoogleと比較するとコンテンツ単体の評価を重視している傾向があると言われています。

では、Bingはどの様なコンテンツを評価するのかBing ウェブマスターガイドラインを見てみましょう。

Bingは、検索エンジンではなく、ユーザーのために作成されたリッチで価値のある魅力的なコンテンツを求めています。明確で、ユニークで、高品質で、関連性があり、検索しやすいコンテンツをウェブサイトに作成することで、Bingがインデックスし、検索結果にコンテンツを表示する確率を高めることができます。(中略)

コンテンツ:
コンテンツが薄かったり、主に広告やアフィリエイトリンクが表示されていたり、訪問者をすぐに他のサイトにリダイレクトしてしまうウェブサイトは、Bingでの順位が下がる傾向にあります。場合によっては、まったくインデックスされないこともあります。コンテンツはナビゲートしやすく、リッチでウェブサイト訪問者を惹きつけ、彼らが求める情報を提供するものでなければなりません。

  • ・検索エンジンではなく、検索ユーザーのためにコンテンツを作成しましょう。
    検索ユーザーが求めている情報を示すキーワードリサーチに基づき、リッチなコンテンツを開発しましょう。
  • ・訪問者の期待に完全に応えられるだけのコンテンツを作成しましょう。
    ページあたりの文字数に厳密なルールはありませんが、より関連性の高いコンテンツを提供する方が通常は良いでしょう。
  • ・ユニークなものにしましょう。
    他のソースからコンテンツを再利用してはいけません。
    あなたのページのコンテンツは、最終的にユニークなものでなければなりません。(中略)

上記を見ると、基本的にはGoogleの評価基準と大きな違いは無く、Google同様、SEOを意識しつつも、ユーザーファーストなコンテンツ作成が重要と言えます。

Googleと比較してページタイトルとキーワードの一致率を重視する

Googleの検索エンジンは、異なるキーワードであっても意味合いが同一の場合は検索結果が同様になる傾向が強いですが、Bingは意味合いではなくキーワードの一致率を重視する傾向があります。
そのため、Bingで確実に上位表示させたいキーワードがある場合は、タイトルにしっかりと対策キーワードを入れ込む必要があります。

Googleと比較して若い年齢層、中高年層、男性比率が高い

Microsoft社によると、Bingの利用者層は若い年齢層(16~24歳)、中高年齢層(45歳以上)、男性の比率が高いと謳っています。
例えば、自社のデジタルマーケティングを検討する際、ターゲット層が45歳以上の場合は、Bingでの検索結果も意識する必要があると言えるかもしれません。

Google、Bingにおいて上記の様な違いはあるものの、どちらの検索エンジンもユーザーファーストの視点は変わりません。
そのため、SEO対策はシェアが圧倒的に高いGoogleをベースに改善を行うことを基本とし、Bing対策は+αでチューニングするという取り組み方をお勧めしております。

Google VS Bing リスティング広告の違い

ここからは、リスティング広告の観点からGoogleとBing(以下Microsoft広告)の違いを見ていきたいと思います。

Googleと比較してCPC(クリック単価)を押さえて出稿することが出来る
結果として、CPA(コンバージョン単価)も低くなる傾向がある

コロナ以降、多くの企業がリスティング広告を出稿し始めたこともあり、GoogleにおけるCPCはコロナ前と比較して高騰傾向にあります。

一方、Microsoft広告は日本でのサービス開始が2022年5月と最近であるため、まだ出稿していない企業も多くいることから、CPCはGoogleと比較すると大体1/3程度に収まるケースがほとんどです。
※2023年度の弊社支援先の傾向によるもの。

CPCが1/3程度に抑えられているため、結果としてCPAもGoogleと比較すると1/3に抑えられており、2024年2月段階では非常に効率の良い広告手法と言えます。

■弊社ご支援事例

弊社ご支援事例
※本データは、クライアント様のデータを一部加工しています。

一方、検索ボリュームがGoogleと比較すると少ない点には注意が必要です。

例えば「BtoBマーケティング」というキーワードは、Googleでは月間2,400回の検索ボリュームですが、Bingは100~1,000回となっており、Googleと比較すると広告パフォーマンスは高いものの、検索ボリュームが小さく出稿量は確保できない、といった難点があります。

検索ボリュームが大きく異なるため、量という面でGoogleに匹敵する大きな成果が出せるかというと難しいと言わざるを得ませんが、Microsoft広告も併せて広告出稿することでCPAを押し下げ、広告パフォーマンスを引き上げることができます。

Googleと比較して、リスティング広告か自然検索の検索結果か見分けづらい

検索結果上位に掲載されるリスティング広告ですが、Googleの場合、掲載内容上部に「スポンサー」という文字が入るため、表示されている検索結果が広告なのか自然検索の検索結果なのか見分けがつきやすくなっていますが、Bingの場合は両者がほとんど同じ掲載スタイルになっているため、ユーザーからすると見分けが付けにくくなっています。
※自然検索の検索結果には小さく「ウェブ」という表示がされます。

自然検索の検索結果

情報収集をしている際、多くのユーザーは広告を避け、自然検索で上位表示されているコンテンツをクリックする傾向にあります。
しかし、Microsoft広告のように広告と自然検索による表示が区別しにくい場合、広告を避けるユーザー層までをも取り込むことができる可能性があります。

このような状況にあるため、Googleと比較するとMicrosoft広告は広告パフォーマンスが高いのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。
今回は、Bingの検索エンジン状況やMicrosoft広告の特徴をお伝えしました。

リーディング・ソリューションでは、BtoBデジタルマーケティングにおいて20年以上の歴史があり、様々な業界、商材の支援実績があります。

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