BtoB企業のWEBマーケティング5つのポイント

BtoB企業のWEB担当者が見落としがちなWEBマーケティング5つのポイント

BtoB企業のWEB担当者の中には、WEBマーケティングの効果がいまいち出ず、日々、頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。「BtoBは、BtoCと比べてむずかしい」と思い込み、お手上げ状態になっているかもしれません。
しかし、BtoBにはBtoBにふさわしいWEBマーケティングというものが存在します。うまくいかない場合、BtoC向けのWEBマーケティングを実践してしまっている可能性が考えられます。BtoCとはまったく異なるBtoB企業のWEBマーケティング。その相違点を明確にし、BtoBならではのポイントを押さえて、確実に成果を出しましょう。

1. BtoBのWEBマーケティングはなぜむずかしいといわれるのか

「WEBマーケティング」というと、一般的にはBtoCのWEBマーケティングを指します。それと比べ、BtoBのWEBマーケティングはむずかしいというのが定説になっています。BtoBは「商材が専門的で宣伝しづらい」、「顧客が個人ではなく会社であるため、何かと厳しい目で見られる」「購買までの時間が長い」などの理由から、BtoCのように簡単にはマーケティングできないというイメージがあるからです。

しかし、BtoBのWEBマーケティングは、決してむずかしくはありません。むずかしいと感じるのは、BtoCの手法をそのままBtoBに適用しようとしているからです。BtoBでは、BtoCとはまったく異なるWEBマーケティングの方法を取る必要があるのです。そして、そのBtoBの方法に沿ってマーケティングを行えば、確実に成果につなげることができるのです。

2. WEB担当者が見落としがちなBtoB企業のWEBマーケティング5つのポイント

では、成果につなげるためのBtoB企業が行うべきWEBマーケティングとは、どのようなものなのでしょうか。BtoBとBtoCの違いを確認しながら、その成功ポイントを5つ見ていきましょう。いずれのポイントも、WEB担当者が見落としがちな内容になっていますので、ぜひ確認してみてください。

2-1.複数の施策を網羅的に実行し、予算配分の最適化を図る

BtoB企業が行うマーケティングの特徴は、ターゲットが少ないことです。そのため、一つの施策に大量にお金を使うという方法では、うまくいきません。なぜなら、ターゲットが少ないということは、一人ひとりに、より高い確率でアクションを起こしてもらう必要があるからです。そのため、リスティング広告やSEOなど、複数のチャネルで自社に接してもらうことが、より重要になってきます。このような複合的なマーケティング施策が求められるBtoBのWEBマーケティングは、例えば「リスティング広告だけに予算を大量に投じる」のではなく、さまざまな施策を網羅的に実行することが成功のための必要要件となります。

もちろん、扱う商材によってリスティング広告が向いている場合もありますし、SEOが向いている場合もあります。しかし、どの施策が成果につながるのかは、市場環境やターゲット、競合状況、商品のブランド力、商品特性など様々な要因の影響を受けます。そのため、過去の様々な知見を活かしてできる限り成功確率を高めることはできますが、最終的には実際にやってみないと分からない、というのが現実なのです。
よって、ポイントになるのは、さまざまな施策を網羅的に実行するのと同時に、予算配分を機動的に変更できるようにすることです。極論をいえば、毎月、予算配分を変えるのが理想です。
例えば、「今月はリスティング広告とSEOとメールマーケティングなどをはじめとした10個の施策を実施したが、成果が出たのは6~7個だった。よって、来月はその成果の出た6~7個のみに絞ろう。」といったような具合です。
WEBマーケティングというと、SEO専門会社やリスティング専門会社などの専門会社に頼むほうがより成果が出やすいように感じます。しかし、BtoBのWEBマーケティングの場合、決してそうではないのです。むしろ、さまざまなWEBマーケティング手法を網羅的に実行でき、さらにその精査を頻繁に行ってくれる会社のほうが、成果につながりやすいのです。

2-2.自社はどんなターゲットをとらえるのか明確にする

2つ目のポイントは、ターゲットを明確にし、そのターゲットに対して集中的に施策を行うことです。BtoBのターゲットは次の4種類に分類できます。どの見込客も、必ずこの4つのうちのどこかに位置します。

まずは、それぞれのターゲットの特徴を見ていきましょう。この図は、BtoB企業の見込客が、「購買しようとしている製品・サービスがどれだけ自社にとって重要か(縦軸)」と「その分野や製品・サービスについてどれだけ知識を持っているか(横軸)」の度合いによって、4つに分類したものです。二重の円で示されているのは、見込客の数です。二重の円が大きいほど、見込客の母数が大きいということです。中央部分の円は、インターネットのみで発掘可能な見込客がどれだけいるかということです。
では、それぞれの見込客の特徴と、それぞれの見込客をターゲットとした場合のマーケティング方針について簡単に見ていきましょう。

(1)購買しようとしている製品・サービスはとても重要だが、知識がほとんどない会社

もっとも市場が大きい場所です。ほとんど知識のない分野ではあるものの、重要度の高いものを購入するとなれば、当然、実績があり、信頼性が高く、任せても安心な会社を選ぶはずです。よって、このターゲットに対しては、安心感や信頼感を醸成するマーケティング活動が求められます。

(2)購買しようとしている製品・サービスはとても重要で、その製品・サービスの分野について知識がある会社

すでに知識があることから、購買先の会社には、スペックや専門性を求めます。よって、このターゲットに対しては、「専門性が高い」というポジションを作るために、特定のカテゴリについて、他社を上回るノウハウとコンテンツ量で圧倒することが重要です。

(3)購買しようとしている製品・サービスの重要性はあまり高くなく、知識もほとんどない会社

それほど重要ではなく知識もほとんどないものを買うときには、価格の安さと手軽さが重視されます。インターネットのみで発掘可能な見込客が多いのが特徴です。このターゲットに対しては、SEOや広告、DMなどの露出量を増やし、接点を増やすことが必要になります。

(4)購買しようとしている製品・サービスの重要性はあまり高くないが、その製品・サービスの分野について知識がある会社

重要性はあまり高くはないものの、知識はある分野に対しては、新しさを求める傾向があります。よって、新しさを訴求することや、これまでになかった商品カテゴリ・機能をメディアや書籍などで展開することが必要です。

これらのターゲットのうち、自社の製品・サービスのターゲットはどれに当たるでしょうか。

実は、BtoB企業のWEBマーケティングの多くが失敗に終わってしまうのは、これらのターゲット「すべて」に対してマーケティング施策を打ち出しているからです。結果的に、それぞれのターゲットが求める企業に特化できず、中途半端に終わっているケースがほとんどなのです。

この失敗の大きな理由として、BtoBはBtoCとは異なることを理解していないことが挙げられます。BtoCでは、どのようなターゲットであっても、衝動的な感情で動くところがあります。例えば、「広告キャッチコピーを見た瞬間、なんとなく欲しくなり、思わず買ってしまった」といったケースです。BtoBでは、これはあり得ません。BtoBはニーズありきで動くからです。つまり、マーケティングを成功させるには、衝動を狙うのではなく、ニーズを的確にとらえる必要があるのです。

そのためには、まずは見込客のニーズを明確にする必要があります。そして先に紹介した4つのターゲットのうち、自社が求める見込客はどこに位置するのかを確認します。そして、一つのターゲットに対して、集中的に施策を打ちます。

一つのターゲットに絞れば、会社イメージを固定化できます。しかし、あらゆるターゲットに施策を打つと、こちらでは信頼性を打ち出し、こちらでは専門性を打ち出すなど、会社のイメージが固定化しません。このようなイメージにばらつきのある会社よりも、信頼性なら、信頼性に特化した会社のほうが、信頼性の高い会社を選ぼうとするターゲットにとって優先順位が上がるはずです。BtoBの顧客は個人ではなく会社であるため、選定に失敗は許されません。つまり、中途半端な会社ではなく、最も自社が求める優れた会社を選ぶのです。

繰り返しになりますが、まずは、この4つの分類のうち、自社がどのようなターゲットをとらえるのかを明確にしましょう。それが明確になれば、おのずと行うべきマーケティング施策が具体的に見えてきます。そして、やるべきことに専念すれば、WEBマーケティングの成功につながります。

2-3.離脱を前提に考えているか

BtoB企業のWEBマーケティングを成功させる3つめのポイントは、多くのWEB担当者が盲点になりがちなことです。それは、サイトからの「離脱」を前提に、マーケティングを考えているかということです。
離脱と聞くと、どうしてもマイナスイメージがつきまといます。しかし、BtoBはBtoCとは異なり、必ず離脱が起きます。なぜなら、BtoBは一人で購買に至ることはなく、複数人による会議で購買が決定されるものだからです。つまり、BtoBは一回のサイト訪問でCV(コンバージョン)しません。これがBtoCと大きく異なるところです。
このことを踏まえれば、WEBサイトのアクセス解析結果を見たときに、高い確率で離脱していても、驚くことはないでしょう。離脱は、BtoBの世界では悪いことではなく、当然の購買行動です。そのため、「離脱したユーザーに対していかにアプローチするか」のほうが重要なのです。例えば、離脱したユーザーに対して、ナーチャリングの仕組みを組み込むことや、リマーケティングの改善・検証を随時行うことなどの施策を「計画」しておくことが大切です。これによって、WEBマーケティングの成果が出るかどうかが大きく左右されるのです。

2-4.SEOは点ではなく、面を意識しているか

WEBマーケティングにおいて、重要な施策の一つであるSEO。BtoB企業の場合、そのキーワード選びのコツについても、BtoC企業と異なります。
BtoBはもともと、BtoCと比べて検索回数が少ないところがあります。そのため、弊社では「BtoB企業は“点”のSEOは有効ではない。“面”を意識したSEOがアクセス増加には必要である」という考え方を持っています。
点とは、少数のビッグワードのことを指します。BtoCでは、キーワードが少数であっても、一つ一つのキーワードの検索回数が多い場合が多いです。このようなビッグキーワードに集中してSEOを実施したほうが、アクセス数が増加しやすいのです。
しかし、もともと、検索回数そのものが少ないキーワードがほとんどのBtoBの世界では、BtoCと同じ方法は通用しません。ではどうすれば良いか。それは、「ロングテールワードを大量かつ広く拾う」ことです。これが「“面”を意識する」という意味であり、BtoBにおけるSEO成功の近道なのです。
よって、WEBマーケティングにおいては、ロングテールSEOを前提にしたサイト構造を持つWEBサイトの構築と、各ページのSEO施策を実施しているかが重要になってきます。

2-5.マーケティング・シナリオがあるか

5つめのポイントは、これまで紹介した1~4のポイントをすべて踏まえて「マーケティング・シナリオを組んでいるか」ということです。
マーケティング・シナリオとは、インターネットを利用している潜在見込客のユーザーに対して、どのように接触し、何を伝え、どのようにリードとして獲得するか。そして、どのようにコミュニケーションをとって自社の優位性を理解してもらい、どのようにHOT化させるのか、という一連の流れのことです。
つまり、潜在見込客ユーザーとの初期の接点から、HOT化に至るまでの流れです。この一連のシナリオを設計し、マーケティングとして実施していくことがポイントになります。

このマーケティング・シナリオを組まずにマーケティングを行うと、どうしても「リスティング広告に予算を多く投入しよう」「SEOでもっと上位に出したい」など、どれか一つの施策に集中する方向に、発想が偏ってしまいがちです。しかし、集中型はBtoBのマーケティングにおいて有効ではありません。顧客の情感を揺さぶり、一発で購買意欲をかきたてるBtoCのマーケティング施策には有効ですが、BtoBでは適用されないのです。
実際、成果が出ているBtoB企業のWEBサイトというのは、BtoBの購買プロセスを踏まえたうえで、それを念頭に置き、緻密に設計されたシナリオを持っているのです。

まとめ

BtoB企業のWEBマーケティングはむずかしく、成果が出にくいといわれる理由は、BtoCの手法をそのまま適用しているからです。

大切なのは、今回ご紹介した5つのポイントをすべて行い、BtoB企業に合ったマーケティング・シナリオを綿密に設計して、明確な意図の下に施策を実施していくことです。
BtoBとBtoCのマーケティングの違いを意識したうえで、具体的な施策を実施する。これが、BtoB企業がWEBマーケティングを成功させるための必須条件といえるでしょう。

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